オルソケラトロジーとは
夜間特殊なコンタクトレンズを装用し、日中は眼鏡やコンタクトなしでも見えるようにします。厚生労働省と米国FDAで認可された特殊な角膜矯正用の高酸素透過性コンタクトレンズ(マイエメラルド)を使って治療します。(当院では平成15年2月から取り扱っています)
近視矯正手術(LASIK 等)と違い、問題があれば装用を中止することにより元に戻ります。近視が変化しやすい20歳未満の学童(原則中学生以上)にも使用できます。なお、低年齢の方のレンズの着脱にはご家族の協力をお願いしています。また、レンズの装用に問題のある方には、安全面から治療をお断りする場合もあります。証明されてはいませんが、近視の抑制効果もあると言われています。その効果は個人差によるところが大きいと考えます。
ただし、普通のコンタクトレンズと同じ様な合併症は起きますので注意が必要です。また、一度装用すれば永久に近視が治るものではありません。
実際の処方
1. 電話で適応検査日をご予約下さい
検査日までに、普段お使いのコンタクトレンズを下記の期間中止してください。
- ソフトコンタクトレンズ(近視用・遠視用)
- 3日前
- ソフトコンタクトレンズ(乱視用)
- 1週間前
- ハードコンタクトレンズ
- 2週間前
2. 適応検査日(完全予約制です)
いくつかの必要な検査を行い、この治療が適しているか否かを調べます。
適応があれば、オルソケラトロジーのテストレンズを1~2時間程装着し、近視(あるいは乱視)の改善度と視力の変化を確かめます。レンズの扱い方などの説明をさせていただきます。
すべての検査に4~5時間ほどかかります。
3. お試し装用
お試レンズを一晩装用していただき、角膜などに問題がないか検査します。
お試のレンズをさらに1週間装用していただき、7日から10日目に、角膜の状態の検査、視力回復状態の検査を行い、ご本人のオルソレンズを決定します。
4. ご本人用のオルソレンズの注文
ご本人用のオルソレンズを注文し、レンズが届きましたら、装用開始です(レンズが届くまで3~4日かかります)
5. 1か月~3か月ごとの定期検査が必要です。
近視が強い場合は、2~3ヶ月でレンズを変更してステップアップしていくので、安定した視力を得るのには6か月程度かかります。
費用について
- ○適応検査時は保険診療で3割負担の方で、約5000円程度
- ○お試しレンズ装用からは自費扱いです
- ・視力を維持するためには毎晩継続して装用することが必要です。
- ・装用を中止すると数日~1週間程度で徐々に元の状態に戻ります。
- ・治療中は必ず定期検診(最低3ヶ月毎を推奨)を受けるようにしてください。