緑内障の新しいレーザー治療法です。
これまでの治療は、診断がつけば目標眼圧を設定の上で点眼を開始し、眼圧下降が不十分であれば点眼の変更や追加を行い、それでも視野障害の進行が押さえられない場合には手術を行うのが一般的でした。近年、手術ではないSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)という治療法が開発されました。
眼内で作られた水「房水」は線維柱帯という網目を通って眼外に抜けています。この網目(線維柱帯)の機能が悪く、房水が眼内にたまるために眼圧が上がる緑内障を開放隅角緑内障といいます。この網目の流れを特殊なレーザーによって改善し、眼圧を下げる治療がSLTです。
古くから同様の方法としてALT(アルゴンレーザー線維柱帯形成術)という治療がありましたが、効果が一時的である事が多く、線維柱帯の組織を破壊してしまうという欠点がありました。SLTの最大の特徴はメラニンだけを標的とし、組織破壊を伴わないという点です。合併症のリスクも非常に少ないため施行しやすく、ALT同様眼圧が再上昇する場合もみられますがSLTは繰り返し治療を行う事も可能です。
SLT治療の実際
方法 | 点眼麻酔外来通院で行います。 |
治療時間 | 所要時間は約5分程度。 |
治療中の痛み | 痛みはほとんどありません。 |
その他 | 各種生命保険が利用できる場合があります。詳しくはご加入の保険会社にご確認ください。 治療効果には個人差があり反復治療が必要な場合も有ります。医師と相談のうえ、適応を決めています。 |